2009/11/26 (Thu) 00:33
ルル→ライで一つ。
基本的にうちの受ルルは乙女化してても笑って流してやってください(笑)
ツンデレって難しいからこの際オトメンでもいいですよね?!←
というわけで乙メン全開ルルーシュ入ります。←
続きからどうぞ。
基本的にうちの受ルルは乙女化してても笑って流してやってください(笑)
ツンデレって難しいからこの際オトメンでもいいですよね?!←
というわけで乙メン全開ルルーシュ入ります。←
続きからどうぞ。
case:1
最近の自分はおかしい。
というのも、一般的な感覚からズレている事項と状況において、自分が何故そうであるかという疑問を頭の
中で反復している所為もあったのだが、それよりも明らかに『おかしい』と言わざるを得ない事項に、本気で頭が混乱しかけていた。
どう考えてもこの状況は逸脱している。
まさか、という考えが脳裏を過ぎるも、抱えている疑問を反復している現状では認めざるを得ない。
しかしながら自分が、まさかという考えはどうしても拭いきれない。
いつもなら何通りもシミュレーションできるというのに、今回ばかりは何も思いつかない。
何故なんだ、どうして自分が。
堂々巡りの自問自答は終わるわけがなく、口を突いて出るのは溜息ばかりだ。
『ルルーシュ』
不意に近くで聞こえた声に思わず顔を上げて振り返ると、其処には悩みの最たる原因である人物が立っていた。
手には大量の印刷物。
『最近随分と溜息が多くなってきてるな。処理ばかりで疲れてるんじゃないのか?』
少々からかいの混じった軽い笑み。
しかしその声色は柔らかく、年頃の男にしては少々高く中性的にも聞こえる。
耳に届く声が心地よく、聞こえてしまえば反応してしまう身体が今の自分には酷く困りモノであった。
そんな心内を知ってか知らずか、彼は続ける。
『完璧を目指すのもいいけど、少しは休みを入れた方がいいぞ。副会長どの』
ぽん、と肩を叩きつつそう告げると、彼は何気なくその場を離れて同じ空間にいた他の仲間の元へと歩いていこうとする。
何故そう思ったのだろう。
何故口から突いてしまったのだろう。
後から考えても遅い言葉が、無意識に。
『行くな、ここにいろ』
言った後に気付く。
休みを取れ、という言葉に対する答えににはならない見当外れの言葉。
驚きに満ちた丸い瞳を向けられて初めて気付く。
それはあたかも、
『……誤解招くんじゃないのか、それは』
苦笑に変わった表情を向け、返されたその言葉に一気に押し寄せる羞恥の波が頬を熱くしていく。
慌てて取り繕うも、言ってしまった言葉は撤回するには遅く、またどうしようもなかった。
唯一の救いは彼以外に聞かれてなかった事ではあるが、もし聞かれていたらと思うとゾッとしてしまう。
知られる事が一番に怖いのではない。
恐れていたのは、その事によって崩される関係性であった。
心地よい距離は慣れてしまえば離れ難く、手放すには名残惜しい。
ましてや、相手は今までに出合ったことがないほどに自分に近しい存在に思えていた事もある。
親友とは違うし、家族とも違うその『繋がり』が切れてしまう事のほうが恐ろしく思えてしまうのだ。
『仕事を手伝え、ということなんだろ?
いいよ、こんな量は一人でやるよりも二人でやった方が効率がいいしね』
横の席に座り、書類を片付け始めた彼の横顔を視線だけで追うと、それが当然と言わんばかりに見入った。
ほんの少し前まではそうでもなかった関係性に一つの変化があれば、こんなにも変わってしまうものだろうか。
ある日の夜に、ふと見詰め合った瞬間の出来事。
心を奪われたと言っても過言ではない、感情の昂ぶり。
口を突いて出そうになった言葉を必死に飲み込み、取り繕ったあの夜。
何が起きたのかが理解できない。
ただ、考えても考えても思考が上手く働かない。心が、感情がそれを邪魔してくる。
理性で押さえつけようとしても、反動が大きくてままならない。
日が経つにつれて接する機会が多くなれば、拍車が掛かるのも当然のことで。
冷静になろうと距離を取ろうとしても、彼には見つかってしまって距離を詰められる。
かといって距離が開いてしまえば、距離を置こうと考えた時とは逆の感情が芽生える。
天邪鬼と言われようとも、そういう感情が日常的に沸いてくれば対処の仕様がない現状の事、頭が混乱してくるのは必然といわざるを得ないのだ。
悩みが溜息となり、机上の書類の上に落ちる。
口にしてしまえば楽にはなる。
しかし、口にしてしまった後の事が全くと言っていいほどに計算が出来ない。
こういう時にこそ働く頭でなければ、不測の事態の時に役に立たないだろうなどと喝を入れるも効果はなし。
計算が追いつかないだけなのか、はたまた別の原因があるのか。
どうせ考えても無駄となるだけだろう、とまた一つ溜息。
どうしたものか、とまた一つ溜息。
どうしてこんなことに、とまた一つ溜息。
『ルルーシュ』
呼ばれるも、気が重くなりすぎて返事を返すしか出来ないでいると、彼は視線を此方に向けずに言ってきた。
『もしかして、君さ』
ぎょっとして顔を彼の方へと向ける。
『僕の事、嫌いなのか?』
ぐらっと、世界が揺らいだ。
その後。
何分も机上に両腕をつき、眉間に皺を寄せて小難しい顔をしながら唸り続けるルルーシュの姿があったのだが。
(……素直に『好きなのか?』とか聞いた方がよかったかな?)
それを見ていた元凶---------ライが、そんなことを思いながら苦笑していたのは、ルルーシュが知る由もない。
case:1 あ あ 、 だ か ら も う !
(こんなに悩むくらいなら、あの時に言ってしまえばよかった!!)(でもごめん、ルルーシュ。その気持ちは強制力の所為なんだよ)
ライは罪悪感たっぷりなんだと思うから聞けなかったんです、多分。
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